最近買ったCD(2)

SOL042004-09-08

最近、ばしばしとCDを買ってるもので、1枚1枚の聞き込みが足りないなあと
感じますね〜。う〜ん、いかんいかん。一応、こちらではパッと聴きで
感想を書いてます。もっと聴きこんだアルバムの感想は、本HPのALBUM REVIEWS
の方に乗っけてゆきますのでね。
●『THREE』シュガーべイブス
これもサントラ『ラブ・アクチュアリー』の中で印象に残ったので聴いてみた1枚。
シュガー・べイブスは今世紀に入ってイギリスからデビューした女性3人組で、
セカンドアルバムから2曲立て続けに全英ナンバーワン、そしてこのサードアルバムの
先行シングルがまたまたイギリストップを獲得と、今イギリスはじめヨーロッパで
大人気みたいです。
ラブ・アクチュアリー』に収録されてこのアルバムにも入っている「TOO LOST
IN YOU」っていう曲は、96年にダイアン・ウォーレンがフランス人女性シンガー
パトリシア・カースに書いた曲なんですね。それがこんなところでカバーされていたので、
サントラで初めて聴いた時には思わずびっくりした一曲なんです。
まだ三人とも20歳いくかいかないかっていう、とても若いトリオなんだけど、
パトリシア・カースみたいな実力もあって渋いシンガーの曲をカバーして聞かせてしまう
くらい、若いけど彼女たちもちょっと渋めの魅力があります。現代のR&Bとかガレッジとか
ヒップホップとか様々な音楽を取り入れながら、あくまでもポップであることを忘れずに
作られているところがとてもいい。これはセカンドも聴いてみたいと思わせる出来ですね。

●『AXIA』斉藤由貴
85年に発表された斉藤由貴のデビューアルバムを中古でゲット。デビュー曲「卒業」が
いきなりヒット、ドラマなどでも大人気だった頃に発表されたデビューアルバムですけど、
まだ彼女のカラーが確立していなくて、とりあえず聞かせられる曲を集めてみましたと
いった平均点的な出来。「卒業」「初恋」「情熱」と松本&筒美コンビの作品でヒット
を連発したわりには、アルバムには彼らは書き下ろしていないんですね。それも意外。
まだ彼女自身の作詞も披露されていないし。斉藤由貴のボーカルはいわゆるへたうま系だと
思うけど、アイドルでこれくらい歌えたらかなりのものだと思います。

●『チャイム』斉藤由貴(ジャケット写真)
86年に発表された斉藤由貴のサードアルバム。これも中古品。ファーストに比べると
明らかに彼女のカラーが出てきた。崎谷健次郎谷山浩子、MAYUMIといった彼女を支える
作家陣も揃ってきたし、なんといっても武部聡志のアレンジがだんだん由貴サウンドとして
色が出てきた感じ。やっぱりアレンジャーって大切なのね。由貴の詩も松本隆谷山浩子
レベルに負けてないってところがすごい。次の『風夢』という傑作アルバム以降はちょっと
アーティストっぽくなっていくけど、このアルバムはまだアイドルっぽい色が残っていて、
それはこのアルバムのよさでもあると思う。これで彼女のアルバムは5枚集まりましたけど、
どれもいい出来でびっくりです。

●『見知らぬ人でなく』久保田早紀
82年に発表された久保田早紀の5枚目のアルバム。「異邦人」の大ヒットが足かせとなった
久保田早紀は、異邦人→天界→ポルトガルと孤高の世界を歩んできて、4枚目の『オレンジ・
エアメール・スペシャル』ではじけて見せた。そしてこのアルバムは”見知らぬ人でなく=
PAS COMME ETRANGER”と「異邦人」を完全に否定しようとしている(異邦人ってのは
エトランゼってことだけど、それには見知らぬ人っていう意味もあるからね)。
と言っても、帰国後の太田裕美のようにぶっちゃけてしまうのではなくて、♪今日は今日の
私でしかない〜風のように自由に生きてゆく〜と自分自身と向き合うことから始めている。
「木々が大きかった頃に」の宗教色(ちょっと前に彼女はキリスト教徒になっていたはず)や
「ロンリー・ピープル」のシンガーとしての告白など、ちょっと自伝的内容になっている
ような。。。久保田早紀のメロディーが美しく、そのメロディーを歌う彼女の乾いた声を
包む井上鑑(前年の寺尾聡の仕事で乗りに乗っていた)のちょっと渋いアレンジがいい。
大傑作アルバムでしょう。